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ウィンドウス・ヴィスタが発売されましたね。
ウィンドウズといえば、窓。
建築における窓の役割について、ちょっと考えてみましょう。
(ネタふりが、強引かしらん?)

軸組み構造の伝統的な日本建築においては、
窓という意識は、はっきりいってかなり薄く、
柱の間の「仕切り」を取り払えば、屋内と屋外が一体化してしまう、
という、不思議な住感覚を発展させてきました。

対照的に、組積構造を特色とする西欧の建築では、壁に「穴をあける」存在
としての窓が、はっきりと自覚されてきました。
だからこそ、それは、デザインの基調にもなる。
古典主義建築のシンメトリー墨守を揶揄して、
パスカルはこんなことを言っています。

「ことばに無理を強いて対比表現をこしらえる人々は、対象形のために見せかけだけの窓をこしらえる人々のようだ。彼らの規準は、正しく話すことではなく、正しいかたちをこしらえることなのだ」(パスカル『パンセ』L555)

パスカルの主眼は、もちろん建築批判ではなくて、
形式主義におちいっていた当時の修辞学(レトリック)の
問題を浮き彫りにすることでしたが。

そういえば、先日イタリア人の友人に聞いたのですが、
Windows Vistaというロゴは、
イタリア人には、
Window Svistaと読める、とのこと。

Svistaというのは、「見落とし、誤り、思い違い」
を意味します。
そうすると、マイクロソフトが自信を持って送り出した
新OSも、イタリア人の目には
「誤動作をするOS」、と映ってしまう!
イタリア国内では、呼称を変えたほうがいいと思うのですが。(笑)
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東京上野の不忍池を見下ろして建つホテル、「ソフィテル」が、このたび解体されることになったようです。部屋数が手狭なため、移転が決定された、とのこと。



このビルの形状をめぐっては、賛否両論がありました。確かに奇抜でおもしろいですが、その「おもしろさ」が、はたして審美的に心地よいものであるか?、上野に住まう「ゲニウス・ロキー」(注1)に馴染むものであったか?

通っている大学がこのビルのそばにあったので、私にとっては、日常の一部と化した存在でした。私の中では、「(ちび太の)おでんビル」という愛称が定着していたのですが。。。メタボリ建築の数少ない実現例として、個人的には、それなりに愛着をもっていました。

ただ、ここで問題としたいのはデザインの良し悪しではなく、築後まだ20年とたっていないあどけない「少女」建築が、経済上の理由で、解体されてしまう、という、その事実です。

日本の古建築、あるいは明治から昭和初期の様式建築に対して熱心に保存運動を展開している人たちは、果たして、この建物に対しても、同じ情熱をもって保存をうったえるでしょうか?なぜ、ある建物は保存されるべきで、別のたてものは壊されてもいいのでしょう?

…また一篇、私たちは詩をかかなくてはいけないでしょう。消えてゆく、建築少女の思い出を永遠に記憶にとどめるために。


Text by 花火のグラディヴァ

※注:
genius lociは、「土地・場所(=locus)」に宿る「霊・精霊(genius)」のことで、その場所特有の精神的な特性や歴史性を宰領する霊的存在とされます。日本語では「地霊」と訳されます。理論的には、どの土地にも、それぞれ固有の地霊がいて、その場所の性格やそこに暮らす人々の心性を霊的に規定していることになります。

 大雑把にいえば、「上野=芸術の町」、といった感性を規定するもの。私個人的には、建築における「トポス論」の展開の延長にある議論だと思っています。部分的には風水の思想とつながる部分もあるのかもしれません。

 この地霊は、数メートル四方のせまい土地から、道路、地区、ひいては町全体や地方全体にまで広がるケースもあります。興味のあるかたは、鈴木博之氏の名著『東京の地霊』をお読みください。

ちなみに、ラテン語のlociは属格なので、ロキーと、伸ばして発音するのが正しい。
某国の某大臣が、女性をマシンにたとえたそうで。物騒な世の中です。

建築関係者の皆さんは、このニュースを聞いて、まっさきに、
コルビュジェの「住宅は住むための機械」発言を、思い出されたのではないでしょうか?

当研究会では、コルビュジェのこの発言に対する、ちょっとしたリアクションが、活動モチーフになっている側面もあります。
もちろん、コルブの発言は、文脈を考えた上で慎重に検討すべきでしょうが、そのフレーズのインパクトが一人歩きし、通俗的に解釈された意味においての「住宅=機械」観への反論が、当HPを飾る建築少女たちの姿なのだ、といえます。

当研究会は、もちろんコルビュジェを敬愛しています。やがて、彼の名作建築をモデルにした少女たちが、バウハウス女子学園で縦横の活躍をしてくれるでしょう。

<ちょっとだけ予告編>

生徒会長サヴォア邸少女(=通称ジャンヌレお嬢様)を筆頭に、生徒会執行部を独占する彼女たち(=ピュリズム・ガールズ)は、学園の平和を乱す(と彼女たちが考える)、革命戦隊アヴァンギャルズ(=構成主義少女)たちと、激しいバトルを繰り返すことになります。

その物語は、いずれHPにて語られることでしょう。


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